2012年4月16日月曜日

大人になんてなりたくない

月曜の朝というのは辛い。週末が楽しかったのなら、その反動でなおさら辛い。起きるのも億劫だし、着替えるのもだるい。何より、あと五日も働かなければならないという先の見えなさが、私の心を暗闇へといざなうのだ。月曜なんて永遠に来なければいいのに。子どもでいたい、ずっとトイザらスキッズ……幼児に戻りたい願望が、無意識に私にそんな歌を歌わせた。


それでも、仕事をせねばおまんまの食い上げだ。仕方なく仕事へ向かい、何食わぬ顔でデスクワークをこなしていたところ、上司が何やらブツブツ言っている。よく聞き取れないのだが、もしかして私に用事でもあるのだろうか。それとも独り言なのか……どちらなのか分からない場合は、相手の顔を見るに限る。私に用事があれば、顔を見れば用件をもう一度言ってくれるであろう。そう思い上司の顔を凝視していると、彼は「なんだよ、俺の顔になんかついてるのかよ!」と怒り始めた。やばい。どうやら独り言だったらしい。なんとか否定して怒りを抑えなければ。何か、何かしないと言わないと……


「お前……何かわいこぶってんだ!殺してやろうか!!」


咄嗟に出た言葉としぐさ。それは、首をゆっくり振りながら「んーん?」と笑うという、今時幼児でもやらないようなものであった。幼児に戻りたい願望は暴走し、私の職場内での立場は危機的状況に陥らせた。「一体何がしたいんだテメーは!!」と上司に怒鳴られているさなかにも脳内でリフレインするトイザらスのテーマを聴きながら、私は、幼児に戻るとか以前に、なんかもうジンベイザメとかになりてぇ……とぼんやり思った。

0 件のコメント:

コメントを投稿